2012年5月20日日曜日

大洪水よ、わが亡きあとに来たれ


『大洪水よ、わが亡きあとに来たれ!』
マルクスは、資本論で、これが資本家たちの合言葉だと書いています。
フランス革命の前の頃、国王ルイ十五世の愛人が、宮廷で贅沢な生活をするので、周りから「こんな贅沢三昧では財政が大破綻する」と注意されます。そのとき愛人は「大洪水(財政破綻)が来るなら、私が死んでからにしてよ」と言ったのだそうです。資本家が、より多くの利潤を手にするため、労働者を長く働かせました。労働者は体を壊し、子孫も生まれない、やがて労働者はいなくなるという心配があっても、一日十数時間働かせた、17~18世紀の時代です。

 私は、最近「大洪水よ、わが亡きあとに来たれ」が、いつも頭に浮かびます。あまりにもルールが壊され、消費税・TPP・原発・・どの問題でも、もっともっと儲けたい人と、収入が少なくて暮らせない人、危険な仕事とわかっていても辞められない人、いつ首(解雇)になるか怯える人。貧困と格差は広がる一方です。巧妙なのは、「もっと儲けたいのさ」とは決して言いません。それどころか「あんたのため(社会保障・雇用・将来など)でしょ」という態度です。何か変だぞと、気づかれないようウソを重ねます。

 「原発はクリーンだ、安全だ、安い」 「稼動しないと電気がたりない」 どれくらい不足か示せず、数字がウロウロ。
 2006年スマトラ沖地震で、インドの原発が津波の影響を受けた時に、東電も北電も東北も中部も関西も、「炉心を冷却する装置や非常用電源が津波により機能しなくなる恐れがある」という、(原子力安全・保安院と安全基盤機構が行った学習会で出した)検討結果を知っていたのです。

 「社会保障に使う消費税」 今度は「財政再建のため」だそうです。戦闘機は予算より高い、アメリカの言い値で購入。株で大儲けした、儲けにかかる税率は半分(20%を10%)におまけ。
さらに経団連は、15日「消費税は2025年まで19%にして、児童手当の対象も金額も見直し、社会保障は毎年2000億円抑制。法人税は2025年までに13%引き下げる」と、よくもよくも身勝手な提言を発表しました。


 経団連の提言より、日本共産党の消費税に頼らない「社会保障の充実・財政危機の打開」提言
が、日本の将来をまじめに考えています。ルールのある経済社会をつくりたい。つくりましょう!。